五月病、大丈夫ですか?

こんにちは。
こころの健康支援室 そらいろのmirineです。

最大10連休となった今年のゴールデンウィーク、皆さまいかがお過ごしでしたでしょうか?
有給休暇と合わせて10連休以上となった方もいれば、休みどころか普段以上に忙しかったという方もいらっしゃると思います。
当ブログでも先月五月病の予防について取り上げましたが、今年は例年より長い連休だったこともあり、いろんな媒体で五月病について取り上げられています。
ゴールデンウィークが終わり、本格的に日常が戻ってきた今週。
心身の調子はいかがでしょうか?

五月病は、抑うつ、不安、焦り、無気力、不眠や疲労感、食欲がないといった症状があらわれてきます。
一般的には、無理をせず、気分転換をしたりストレスを溜めないようにするといいとされています。
しかし、なぜ五月病の症状があらわれるのでしょうか?

抑うつやイライラ、無気力などは、意識的にしろ無意識のうちにしろ、何かを我慢している時に生じます。
日本では長く我慢することや自分を抑えることは美徳とされてきたため(今もその傾向は大いにありますが)、日常生活の細かい部分に至るまで、知らずしらず我慢していることが多いようです。
我慢というと自分には当てはまらないと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、「人に合わせる」「人と同じようにする」ことは多くの人が自分もやっていると思われるのではないでしょうか。
我慢とは、少し強い言葉で言いかえると「本当の自分を殺すこと」です。

たとえば、
朝早くに起きて満員電車に乗って通勤・通学することや、
あまり好きではない人ともいい関係を保つようにがんばったり、
本当は違うものが食べたいけれど他の人たちの希望のお店に合わせたり、
身体の調子がイマイチでも薬を飲んで仕事をしたり、etc., etc…

多くの我慢は、それが必要だからこそ我慢していることでもあります。
しかし、中には我慢しなくてもよかった場面も、少なからずあるのではないでしょうか。
大したことのない小さな我慢は、一つ一つは小さいものでも、積み重なることで限界を超えてしまいます。
ある時突然、それが必要な場面であっても、我慢することがとてもしんどくなってしまうのです。

抑うつや無気力、疲労感などの五月病の症状は、これ以上自分を殺さないでくれという自分自身からのサインでもあります。
「嫌だ」という気持ちを押し殺して、「心身を休めろ」というサインを黙殺してきたけれど、もうその無理がきかないところまできたよ、という表れなのです。
だからこそ、無理をせずストレスを溜めないことが対処法として挙げられるのです。

五月病の症状が出たからといって、すべての我慢をやめることは現実的にはむずかしいことです。
仕事をしなければ日々の糧は得られませんし、人に合わせず自分のやりたいことを通してばかりでは人間関係に問題が生じてしまうこともあり得ます。
それでも、自分が本当は嫌だと思っていることを押し殺して無理をしているということに気がつき、自覚的になることで、変えられる可能性を検討することはできるようになります。
必要な我慢と、そうでない我慢を洗い出して、必要でないところでは自分を押し殺したりしないように、行動を変えることができるようになるのです。
必要な我慢であっても、工夫次第では負担を軽くできるかもしれません。

五月病という困った症状は、そうしたことに気づくきっかけになります。
自分の心に浮かんだちょっとした「嫌」な気持ちや違和感を、我慢してしまう前に注意深く意識を向けてみてください。
自分を殺すやり方ではなく、自分を生きる道を見つけていきませんか?

あらあらかしこ

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