そらいろメルマガバックナンバー '19 Nov vol.1

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こころの健康支援室 そらいろのmirineです。

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私が学生の頃、認知心理学の授業で教えられたマジカルナンバーは7±2でした。

最近の研究では4と言われたり、「マジカルナンバー」と呼べる決まった数はないという説もあるようです。

人の記憶には種類があり、一時的に記憶を保持する短期記憶と、知識や思い出のように長い間保持される長期記憶があると考えられています。

短期記憶の中には、作業記憶(ワーキングメモリ)と呼ばれる機能が含まれており、マジカルナンバー7±2というのは、同時に頭に保持できる情報のかたまりの個数のことを表しています。


たとえば、複数の数字を順々に足していくような時、足す数字と答え、その答えにさらに足す数字というようにいくつもの数字を頭の中でキープする必要があります。

そうした作業の際に、一度に頭の中で扱える数字はだいたい5〜9個程度であると従来考えられてきました。

しかし、実際に一度にどれだけの情報を頭の中で扱えるかは、個人差もありますが、扱う情報の種類やその人の興味・嗜好、コンディションによっても大きく左右されるため、7±2という数字は以前ほど確かなものとは考えられていないようです。

自分の体験をふり返っても、頭の回転のいい時といまいちな時があると感じられるのではないでしょうか。


人は、自分で思っているほど思ったことや考えたことを頭にキープできてはいないようです。

作業記憶はあくまで一時的な記憶でしかなく、長期記憶に変わらない限り新しい情報に流されて消えてしまいます。

いいアイディアを思いついた時には忘れないと思っていても、いつのまにか、いいアイディアを思いついたことは覚えているのに、それがどんなアイディアだったのか思い出せなくなるというようなことは、どなたも身に覚えのある体験なのではないでしょうか。

7±2か、それよりも少ない作業記憶の容量では、情報を保持するスペースは次々と新しい情報に取って代わられていくからです。


毎瞬間、私たちの意識からは多くの情報がこぼれていきます。

重要だと感じたものも、自分で思っているほど長くは頭の中に止まってはくれません。

次々湧いては流れていく思考をつかまえるには、書きとめることが非常に効果的です。

自分の中では一貫していると思っていたものが、実際に考えを書き出してみると、その場その場の状況に合わせて変化していたことに気がついたり、大切だと思ったことを忘れてしまっていたり、ないがしろにしていたことに気がつくこともあります。

自分の思考の流れを視覚化してみると、気づいていなかった自分の心の内が見えてくるかもしれません。


- SORAIRO -

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