「周りのせいで」と感じられる時
こんにちは。
こころの健康支援室 そらいろのmirineです。
先日、第四回公認心理師試験の合格発表がありました。
合格された皆さま、本当におめでとうございます!
残念ながら今回は望んだ結果ではなかったという方も、ひとまず受験までのご自身のがんばりをいたわってあげてください。
11月に入り、年末調整の書類が行き交う時期になりました。
年の瀬が近づくにつれ、公私ともに忙しくなる人も多いのではないでしょうか。
やらなければならないことが増えても、一日の時間が増えるわけではありません。
やらなければならないことの割合が増え、その状態が長引けば長引くほど、心身のバランスを保つことはとても難しくなってしまいます。
あれこれと対処しなければならないことが増えても、自分のキャパシティ内であれば対処すればいいタスクですが、キャパシティを超えるとたちまちそれらは負荷になります。
自分だけでどうにかできるキャパをオーバーしてくると、自分でも無意識のうちに身近な人たちに対して、あの人がこうしてくれたら自分が少し楽になるのに、と期待してしまいます。
しかし、他者はそうそう思い通りには行動してくれません。
無意識の期待はたいてい叶わないため、態度や言葉遣い等でイライラと周りに当たってしまうこともあります。
負荷を少しでも減らしたくて周りの人のスムーズな動きを期待すればするほど、思い通りにうまく動いてくれない周りにイライラや怒りを募らせ、言葉や態度の端々で周りに当たってしまう、負荷は減らず人間関係は居心地が悪くなる悪循環になってしまうのです。
なにかと「周りのせいで」と感じられる時には、自分がキャパオーバーになってしまっていないか、一度立ち止まってふり返ってみることが大切です。
自分が抱えているやらなければならないことのうち、本当に自分でなければならないことと、別の人に任せられること、今やらなくても大丈夫なこと等を切り分けして、今自分で抱える分をキャパにおさまるように整理してみましょう。
できれば、ちょっと少なすぎるかもと感じるくらい方が、実際には適切な分量となるものです。
最初は、どれもこれも他者に任せられない、自分でやった方が早い、任せたはいいけど心配で任せきれない等のように感じて、整理して切り分けても自分の抱える分をほとんど減らせなかったり、一度は他者に任せたものを結局自分の手元に戻してしまうこともあるかもしれません。
あれもこれも自分で抱えることに慣れている人は、他者を頼ることが苦手だったり、頼り方が分からないと感じられることも少なくないと思います。
マルチタスクを滞りなくこなすには経験を重ねることが必要なのと同じように、自分のキャパシティを把握して適切に他者を頼るにも経験が必要です。
「周りのせいで」というイライラした感情は、自分にも周りの他者にもいい影響を及ぼしません。
自分がそんな状態になっていると気がついたら、それをチャンスに、自身のキャパシティの範囲におさまるように抱えている負担を切り分け、他者を頼る練習をしてみてください。
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