学校行事、楽しみですか?ストレスですか?

こんにちは。
こころの健康支援室 そらいろのmirineです。

今日は10月10日。
ハッピーマンデー法が施行される以前は、10月10日が体育の日でした。
この時期に運動会や体育祭が行われる学校も多いのではないでしょうか。
そして、秋は多くの大学で学祭が行われる時期でもあります。

学校のイベント事は、とても楽しみだという人もいれば、逆に憂うつになる、ストレスになる、という人もいると思います。
特に、多くの人の前で能力の差が見えてしまう運動会や体育祭は、精神的に大きな負担を感じるという人も珍しくありません。
本来自由に過ごせるはずの昼休みや放課後の時間まで練習のために拘束されることがあればなおさらです。

学校に限らず、社会、特に日本の社会は、「個」よりも「公」を優先する傾向があちこちで見られます。
そのため、良くも悪くも「標準」から外れることは、得てして負担が大きくなりやすいものです。
しかし、個人の特性というのは、そうそう「標準」という型に当てはまるようにはできていません。
ある面では「標準」におさまったとしても、別の面では「標準」から外れるということは特段不思議なことではありません。
社会は、より多くの個性を包含できるだけの余裕、余白を有している方が成熟していると言えますが、その点日本の社会はまだまだ発達の途上と言えそうです。

古代ギリシャの哲学者アリストテレスが、人間は社会的動物であると述べたそうですが、紀元前からそのように言われるくらい、人は個としての己自身を形成する上でも他者との関係を切り離すことができない生き物です。
社会は、各個人が持つ個としての特性を生かし、伸ばすことができる一方で、社会が「正」「是」と認めた枠に当てはめようとする圧力が強ければ強いほど、個々人の特性を潰すこともできます。
「みんなで」「一緒に」が辛い、しんどいという人たちにとって、学校行事は決して楽しいばかりのものではないでしょう。

一方で、さまざまな学校行事は学生時代にしか経験できないものでもあります。
なんとなく嫌、だるいという気持ちで漫然と参加しないことを選んだことで、学生時代を終えた後に後悔することもあり得ます。
自分は、学校行事のどんな部分を負担に感じているのか、嫌だと感じているのかを明確にすることで、コミットするもしないも明確な意思をもって選ぶことができるようになります。
どんなところを魅力に感じているのか、やってみたい(やってもいい)と感じているのかという点も明確にしておくと、より積極的に選択することができるようになります。

社会や集団、他者がどんな要請をし、圧力をかけてきたとしても、自分がどうするかを決められるのは自分自身だけです。
漫然と、周囲に流された選択をした時ほど、「させられた」感や後悔が残ってしまうものです。
自分の思い、自分の考え、自分の感じていることを一つひとつ明確にして、人生の中で数えるほどしかない学校行事をどのように過ごすかを決められるといいですね。

自分一人ではどうしたいのか、どうしたらいいのか分からなかったり、自分一人で決められることではないと感じられることもあるかもしれません。
そんな時は、身近な信頼できる友人や大人、今は多くの学校でスクールカウンセラーや学生相談が取り入れられていると思いますので、専門家等に相談してみてください。

かしこ

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