そらいろメルマガバックナンバー '20 Mar vol.1

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こころの健康支援室 そらいろのmirineです。


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皆さんは、自分は正直な方だと思いますか?


「正直」とは、「正しく素直で、偽り・ごまかしをしない性質・態度。見せかけやごまかしではないさま。率直なさま(Wikipediaより)」を言うそうです。

「自分は正直である!嘘をついたこともごまかしたりしたこともない!」と言う人よりも、「おおむね正直だと思うが、不正直な時もある」と言う人の方が本当に正直であるように感じられるのではないでしょうか。

おそらくこの世の誰一人として、その人が人間である以上、どんな時も完璧に正直であるという人はいないのではないかと思います。

なぜなら、心の働きに、そもそも自分に気づかせることなく自分自身をごまかし騙す機能が備わっているからです。


劣等感、罪悪感、恐れ、嫉妬、かなしみ、怒り等、自分を落ち着かなくさせる感情に対して、無意識はさまざまな方法を使ってその感情を弱めたり感じなくさせようと働きます。

心のバランスが脅かされるからです。

本当は10の大きさで生じた感情を、5であると思わせるためには、意識をごまかさないといけません。

もしある感情が存在すること自体が心のバランスを脅かすとしたら、その感情は自分の中にないということを正当化しなければなりません。

感情を弱めたり感じなくさせることが不自然だと意識されないように、ごまかしたり正当化することも無意識のうちに行われます。

自分でも一切気がつかないうちに、自分で自分を騙すようなことが、心の平穏を保つために誰の心の中でも日々行われているのです。


もちろん、これは心の健康を保つために備わっている心の機能であり、この働き自体が問題で治さなければならないというわけではありません。

しかし、この心の機能に頼りすぎて、自分で自分を騙していることにひとつも気づかずに、「自分はどんな時も清廉潔白、真っ正直な人間である」と思い込んでいるとすれば、実際と思い込みとの齟齬によってどこかで問題が生じる可能性は大きいでしょう。

心の働きによって自分の意識を騙せたとしても、実際に心に生じた感情自体はなくならないからです。

意識で感知できないようにするだけで、心の無意識の領域には同じ強度の感情がそのまま存在し続けているのです。


完璧に正直であろうとするならば、どんな強度の感情にもバランスを崩されることのない心を育てる必要があります。

他者や自分自身を騙したりごまかしたり、正当化する必要がなく、自分の心に生じたあらゆる感情を受け止め、受け入れることのできる器を育てなければなりません。

と書くと、実現不可能な途方もないことのように感じらるかもしれませんし、完璧に正直であるという状態は実際には実現不可能なのかもしれません。

しかし、練習を積み重ねることによって、少しずつ今よりも自分に対して正直でいられるようにすることはできます。


自分が今この瞬間にどんな感情を感じているのか、今日一日の間にどんな感情が心に生じたのか、できるかぎりつぶさに気づくことがその第一歩と言えるでしょう。

表舞台である意識に対して、無意識は決して見せることのない舞台裏。

自分の中に見たくない、見せたくないタブーがあると、タブーにかかわる感情はなかったことにしなければならなくなります。

裏がなければ、表はないのです。


実際とは違うことを「真」であると信じ込ませることは、心のバランスを保つための一時的な対処としては効果があるかもしれませんが、騙しやごまかしは積み重なれば重なるほど歪は大きくなるものです。

嘘を重ねれば重ねるほど収拾がつかなくなるのと同じことです。

まだ未成熟な心が壊れることのないよう守るために無意識は働きます。

ちょっとやそっとでは壊れることのない心を育てることで、無意識のそうした働きは少しずつ不要になっていくのです。


多くの場面で正直であれるということは、それだけ心をしっかりと育ててきたということでしょう。

心の健康を保つためにも、心を育てる、鍛えるということにも取り組むことができるといいですね。


- SORAIRO -

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