ネガティブをループさせない

こんにちは。

こころの健康支援室 そらいろのmirineです。


終わりの見えないコロナ禍が長期化するにつれて、体調管理とあわせて、メンタルの調子を保つことに難しさを感じている方もいらっしゃるのではないかと思います。
遅々として良くならない状況にイライラしたり、一向にコロナが終息する兆しが見えず不安や心配がふつふつとわいてきたり、楽しみが次々と絶たれかなしくなったり等、コロナ禍ではネガティブな気持ちに傾きやすい事柄がどうしても多くなります。
それぞれに現状でもできる気分転換やメンタルリセット方法を工夫しながら、この一年を過ごされてきたのではないかと思います。
少しでも心のコントロールをしやすくするために、ネガティブな気持ちになる出来事があった時に、できる限りそれをループさせないように少しだけ意識してみてください。

感情の多くは、最初に心にわき上がった時は実はそれほど大きな感情ではありません。
小さな怒りだったり、もやもやとした不安だったり、ちょっとした心配だったりします。
しかし、それに焦点がぴたっと合ってしまうと、最初の感情をきっかけに、芋づるのように関連した怒りや不安や心配が次々と浮かび上がってきて、次第に圧倒するような大きな感情のうねり、津波にまでふくれあがってしまうのです。
一つ気になると、あれもこれも気に障ったり、ちょっとしたことが次々と心配になったり…。
切り替えようとがんばっても次から次とわいてくるネガティブな感情は、精神的にも身体的にもしんどいものです。


気分転換を図っても気持ちがなかなか切り替わらない時は、無理に別の感情で上書きしようとしないで、別の方法を試してみてください。

たとえば、「この気持ちはこれで終わり!」と心の中ででも声に出してでもかまいませんので、自分自身に宣言してみてください。

もちろん、宣言したからといって、それで大きくふくれあがったネガティブな感情がぴたっと消えるというわけではありません。

しかし、自分自身に対して、その感情を持ち続けるのは嫌だとはっきりと意思表示をすることになります。

宣言したのにまたネガティブが浮かんできた時は、もう一度「終わり!」と宣言してみます。

3~5回ほどくり返してもネガティブな状態がぶり返してしまう時は、浮かんでくる感情や思考を思いっきり紙に書き出してみてください。

出しつくしたと思えるところまで書いたら、その紙はゴミ箱にぽいっと捨ててしまいましょう。


肝心なのは、感情の区切りとはっきり分かる行動を取り入れることです。

ネガティブな感情に対して「終わり」を明確に告げたり、感情を吐き出した紙を捨てることは、ネガティブな感情にきりをつける意思を自分自身に対して明確にする効果があります。

人の心と身体は、自分で思うよりもずっと密接につながっています。

切り替えたい切り替えたいと思うだけよりも、いつもと違った切り替えるための動きを意識して取り入れることで、ネガティブな感情がループするのを止めやすくなるのです。


たとえ一時的であっても、ネガティブな感情がぐるぐるし続けるのを止めることができると、心身ともに少し休息を得ることができます。

ネガティブのループを止められるようになると、ぐるぐるとネガティブにとらわれる時間も少しずつ短くなっていきます。

ネガティブな感情が大きければ大きいほど扱うのは難しいものです。

一度でどうにかしようとせずに、ネガティブな感情にとらわれない時間を少しずつ増やしていけるように、ご自身に合ったやり方を見つけてみてください。


かしこ


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